個人宅 ~キンモクセイ透かし剪定~

皆さん、こんにちは。

突然ですが、匂いで季節ってわかりますよね。
春の生暖かさと何かが始まるような匂い。
夏の暑さからくるようなエネルギーに満ちたような匂い。
秋の残暑と冷気の混ざったような独特の匂い。
冬の冷え切ったスパッとした匂い。
日本の春夏秋冬を鼻で感じることが好きです。

ここまではあくまで感覚の話ですが、現実的に考えると季節ごとの植物の匂いが混ざった空気の匂いなのかなと思ったりしています。

皆さんは、道を歩いていて植物の発する香りで思いつくものは何ですか?
刈られた雑草から落ちた銀杏まで幅広いと思います。
その中で「キンモクセイ」と答える方は多いのではないでしょうか。
今回のテーマはそんな匂いの強いキンモクセイです。

キンモクセイは、金木犀と書きます。中国原産で江戸時代に日本に伝来しました。
「クチナシ」「ジンチョウゲ」「キンモクセイ」を三大香木と呼びます。
白い花を咲かせる「銀木犀」に対して、金色(燈色)の花を咲かせるので「金木犀」と呼ばれるようになりました。
また、「犀」は、あの動物のサイを表す字です。これは樹皮がサイの皮膚に似ていることからこの字を使うようです。

キンモクセイの花言葉に「隠世」があります。これは死んだ人の行く世の意味です。
しかし、これは怖い意味ではなく、キンモクセイの強い香りで邪気を払う効果があると考え、神社などに植えられているためです。

いつも大概僕は、余計な話が長いです。理由は、豆知識でその対象物に興味が出た状態のほうが物事の吸収がはやいからです。

さて、豆知識はこの辺でいよいよ剪定編です。
まずは、剪定前の写真です。


今回のご注文は、「自然樹形で透かす剪定でスッキリ」です。
施工時期は、12月上旬です。

キンモクセイの剪定時期は、11月と2月~3月です。
5月頃に新芽が伸び、6月~8月に花芽、9月~10月に花を咲かせます。
5月~10月に剪定を避ける理由としては、咲く花が減ってしまうからです。
咲く花を気にしないのであれば、いつ剪定しても問題ありません。

透かし剪定によって得られる効果
・風通しの改善によって病害虫の抑制
・日光が幹まで届くことによる病害虫の抑制
・きれいな樹形の形成と維持
・余計なエネルギーを使わず残った枝にエネルギーが行き渡る
・新しい枝の栄養促進
思いつく限りでこんな感じです。このメリットを考えながら透かし剪定してみました。


反対側が透けて見えるようになりました。
スッキリして、見た目も嬉しく病害虫の抑制もできると思えば透かし剪定したくなりますよね。

剪定作業、その他何でもご相談ください。
ご連絡お待ちしています。

それではまた明日。